プロフィール

紺屋の鼠

Author:紺屋の鼠
近代史・政治・社会情勢
読んだ本あれこれ
古いものが主の映画・音楽

(記事への拍手をありがとうございます。
共感していただいて嬉しく励みになります)

フリーエリア

にほんブログ村ランキングに参加してみました。 プチッとよろしくお願いします。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

リンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「洞窟の女王」

「洞窟の女王」 H.R.ハガード 

洞窟の女王 (創元推理文庫 518-2)洞窟の女王 (創元推理文庫 518-2)
(1974/05/24)
H.R.ハガード

商品詳細を見る


古典的冒険活劇。
スピルバーグは絶対この本やハガードの冒険シリーズを読んだに違いない!

古文書を頼りにアフリカ奥地探検で出会った「2000才の」美女アッシャーにいざなわれ「生命の炎」があるという洞窟へ向かう。
インディ・ジョーンズかクリフハンガーかという断崖絶壁続きを延々と行く。
無理でしょ、落ちるでしょ、と思わなくも無い。
命を永らえる、美を保つのは並みの努力では無理と言う教訓

2000年の時を経た恋の物語でもあり、女の執念怨念話でもあり。
結末は怖い、悲しい。

この作品は日本では昭和3年に初めて翻訳発行されたようだ。
こんなページを見つけた↓

洞窟の女王 平林初之輔・訳 ←ここをクリック

底本:世界大衆文學全集第二十八卷『洞窟の女王 ソロモン王の寶窟』,改造社 (昭和三年七月一日印刷,昭和三年七月三日發行)

とある。
こっちの訳本は著作権が切れているからか、全文紹介してありますね。

ーーーーー
第二十六章 あゝ何たる光景ぞ

-- あゝ恐ろしや! -- 髮は床の上へばさ〜拔け落ちてしまつた。「まあ!まあ!まあ!」とジョッブは甲高い恐怖の聲で叫んだ。彼の眼は顏から飛び出し、脣の間からは泡を吹いてゐた。「まあ!まあ!まあ!あの女が萎《しぼ》んでゆく!猿になつてゆく!」かう言ひながら彼は發作を起して、口から泡を吹き、齒をくひしばりながら地べたにどさつと倒れた。

彼女は益々小さく凋《しぼ》んでいつて、たうとう猿位の大きさになつた。皮膚には無數の皺が生じ、醜い顏には何とも名状できない程の老齡のあとがきざみこまれた。私はこんなものを未だかつて見たことがない。誰だつて、生後二ヶ月の赤ん坊位の大きさで、頭だけ大人のやうに大きくて、その恐ろしい彼に、無限の年齡をきざみつけられたこの時の彼女の顏のやうなものを見た人はないに相違ない。
ーーーーー

何たる光景ぞ!
あゝ恐ろしや!


っていいなあ、こういう感じが。
こういう冒険物にはレトロ調・旧仮名遣いが似合う。
昔の人は映画や液晶画面でインディ・ジョーンズが見れなくても、この文章で存分に想像の羽を広げてたんだろうなあ・・




スポンサーサイト

「自衛隊 影の部隊」


「自衛隊 影の部隊」 山本舜勝

自衛隊「影の部隊」―三島由紀夫を殺した真実の告白自衛隊「影の部隊」―三島由紀夫を殺した真実の告白
(2001/06)
山本 舜勝

商品詳細を見る


これまた面倒な本をふんじゃってくれたもんですね~。

三島由紀夫の師匠であり『盾の会』の指導者であり自衛隊調査学校の副校長であった山本舜勝が80才過ぎて語った三島自決までの経緯。
山本氏は戦前は陸軍中野学校の教官であったと言うからホンモノですなあ。

三島がなぜ自決に至ったのか、死なせずに済むことが出来なかったのか、告白しているが文脈からは結局はああなるしか無かったとも取れる気もする。
政府の状況も社会風潮も「三島クーデター」を受け入れる地盤も無く時機でも無かった。

40年も経った今となってみれば、確かにクーデターが成功していたとして自主憲法・自衛軍を持てたとして、日本人一般社会が右・左に関わらず受け入れられず、結果失敗に終わったと思う。
米ニクソンも中国に近寄り始めていたし、自民党もそれに負けじと国交正常化を目論んでいた、そんな時期には。
逆に三島はだからこその時機と考えたのだろう。今を置いてはないと。

山本氏もクーデターを避けさせたし、自衛隊も政府も国民も皆が避けさせたようなものだ。
そして今に至っている。
三島は民主党政権という(戦後体制の日本が産んだ)イドの怪物誕生をも予見していたと思う。
けれどほとんど誰も三島には付いていけなかった。

山本氏には後悔があったと思う。やらせればよかったとの後悔。
結果失敗に終わろうとも80年代以降の政権のぐちゃぐちゃ具合、宮沢首相が近隣諸国条項なるものまで生み出す事態になるような日本にさせるよりはマシだったんだろう。

三島自決からちょうど40年の2010年には三島が取り上げられる事が多かったが、あのイドの怪物・民主党政権を見て三島が生きていたらどう感じたかと想像したコメントを割りと目にした。
尖閣問題でのセンゴク大臣の動向を見たりしたら。
戦後体制の権化・妖怪のような鳩山首相など見たりしたら。
とは三島に興味ある者なら誰もが考えてしまっただろう。

三島と山本氏は民間防衛=不正規軍を構想していた。
領土侵略など直接侵略と同時に間接侵略・情報戦を予見しており、そのためにも「影の部隊」である調査学校が民間防衛軍を組織訓練する必要がある。
情報戦、思想戦、宣伝戦での危機感を心底抱いていたようだ。
今となれば一般人にも理解するのは難しくない。

山本氏はこう書く
「最後の決起は、この国の行く末を案じるがための、捨石としての死であった。自己の保身をのみ考えて立とうとしない将官達と、自らの運命に鈍感な全ての自衛隊員に対して糾弾し、反省を促したのである」

ここに「鈍感な日本国民に対して」も当然入れたかっただろうが、山本氏の立場上国民を責める訳にはいかないので抜いてあるんだろう。
「捨て石」と言う事はいつかはそれを基に成し遂げるべき事柄が存在するということ。

妖怪政権が終わってやっと普通の日本人の手に政権が戻った気がするが、安倍さんはどう動いていくんだろうか。
根性据えて自主憲法制定へ向かってくれるんだろうか。




18.jpg
そんなことより早くゴハンちょうだい
カリカリじゃなくて金缶まぐろね





「フェッセンデンの宇宙」

またもエドモンド・ハミルトン。
3月23日に書いたこれ

そして
「フェッセンデンの宇宙」

フェッセンデンの宇宙 (河出文庫)フェッセンデンの宇宙 (河出文庫)
(2012/09/05)
エドモンド・ハミルトン

商品詳細を見る

 
↑これは最近再販された河出文庫の方だが、私が読んでいたのは新書版ハヤカワSFシリーズの方。
「フェッセンデン」はイコール新書版でしょ!という頑固なコダワリをちょっと持っている

ハミルトンは「キャプテン・フューチャー」「スターウルフ」などのスペース・オペラシリーズも多数があるが、この短編集は同じSFでも少し方向が違う。
表題の「フェッセンデンの宇宙」を始めて読んだ昔、ぶっとびました。
この発想はいったい何なんだ?!と。
フェッセンデンという学者が部屋の中に『宇宙』を作ってしまった。その宇宙には知的生命も存在している。
それを操り観察する学者・・
観察者というより創造主=神にまでなったのだ。
話し手の「私」はその狂気に恐れをなし・・

ぶっとんでますわ~
観察者であると同時に、もしかすると自分達自身も被観察者=操り人形であるかも知れぬという根源的な恐れ。
どこまでも重層構造となっていたとしたら・・と想像したらもう訳が分かりません。

60年代以降のニューウェーブSFに影響を与えたと思われる古典的作品で、私自身もSFに嵌った発端の本だ。



「破船」 など吉村昭作品


「破船」 吉村昭 新潮文庫

破船 (新潮文庫)破船 (新潮文庫)
(1985/03/27)
吉村 昭

商品詳細を見る


日本現代作家の中で私が一番作品に引き込まれてしまうのが吉村昭だ。
重いテーマを扱っていながらも、淡々としてあざとくなく押し付けがましくなく、だからこそ余計にずっしりくる。

(以下は超独断的意見:
それと真逆を行くのが遠藤周作だと思っている。吉村同様に重いテーマが多いが、あざとさと押し付けがましさが鼻についてイライラしてくる。芥川賞作家に何てこと言うんだ
オレ様と同じに感じろと迫ってくるし、扱ってる事件事象も内容盛り過ぎて嘘が見え見え。
「海と毒薬」とか盛り過ぎでしょうが、どんだけ非クリスチャンの日本人を上から目線で・・)

と、偏見はこの辺にして。

「破船」のあらすじをamazonから抜き出すと
ーーーーー
二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。しかし、積荷はほとんどなく、中の者たちはすべて死に絶えていた。骸が着けていた揃いの赤い服を分配後まもなく、村を恐ろしい出来事が襲う……。嵐の夜、浜で火を焚き、近づく船を坐礁させ、その積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に伝わる、サバイバルのための異様な風習“お船様"が招いた、悪夢のような災厄を描く、異色の長編小説。
ーーーーー

実際にこんな事が行なわれていたんだぞ、貧困とは酷いもんだ、閉鎖的な村は怖いもんだぞ、というイデオロギーじみたものを感じさせない。
重くはあるが、ある種ファンタジーのような、あったかも知れないが無かったかも知れない、あったら怖いな的都市伝説を密かに知ってしまったような。
悪だ善だと押し付けがましくない所が吉村昭作品の深さだと思う。
3・11の後「三陸海岸大津波」はかなり読まれたらしいが、これだけはやはり警告を含んでいたかも知れない。

とは言え吉村作品を多数読みまくったと自負出来る程では全然無いし、タイトルだけ見ても既読か未読か忘れてるくらいなので偉そうな事は言えない。
既読ですぐ思いつくのは「深海の使者」「戦艦武蔵」「海も暮れきる」くらい。
一番最近読んだのが「プリズンの満月」。
「羆嵐」には何度も手を出しかけて未だに読めてない、これだけは一生読まないかもしれない
出来ることなら吉村全集が欲しい所だけど、値段を想像するだけでも恐ろしいので文庫本をぼちぼちと買っていくのを先の楽しみとしよう



16.jpg
ボクも上から目線だよ




「1984」 (G. オーウェルの方)


「1984」 ジョージ・オーウェル 
一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)
(2009/07/18)
ジョージ・オーウェル

商品詳細を見る


春樹の1Q84 ではありません。

かなり昔読もうとして複雑さに挫折し、再度読もうと思ったのは
なぜか民主党に政権交代直後。
小沢の動向を見ていて、この本の事を思い出した。

O沢氏がビッグブラザーとして大画面に出てきたら気持ち悪いだろうな~と

いわゆるディストピア小説の代表格だが、この中の世界の描写は微細に渡り、それが余計に荒唐無稽でなく現実味を感じさせる。
「真理省」は歴史を改竄するところであり、「平和省」は戦争継続のため、「豊富省」は物資の統制と配給、「愛情省」は反乱分子を拷問にかける
『ニュースピーク』という言語統制まであり『ダブルシンク(二重思考)』に拠って人民は理不尽な矛盾をも受け入れてしまうという、最強の洗脳社会。

O沢を見て何でこの本を思い出したかと言うと、民主党のキャッチフレーズの「国民の生活が第一」が上記の~省を思い起こさせたからだ。
「コンクリートから人へ」も同様。
あまりに偽善と欺瞞が見え過ぎて、恐れるというより笑えてしまった。
民主党政権とはつまり「1984」的世界を理想としてるんじゃないかとまで思えた。

そして小説の中の「オセアニア」国、一党独裁国家のスローガンとして出てくるこれ

ーー過去を支配する者は未来まで支配する。現在を支配する者は過去まで支配するーー

何と言うか、これを実践しようとしている国々が近いところにいくつかありますね~~。
この本の主人公スミスの仕事は「歴史改竄」であるが、スミスと同じ仕事をしている人らがかの国々には実際にいるのでしょうなあ・・

オーウェルがこの本を出したのが1949年、これは奇しくも?中華人民共和国が建国された年だ。
予見というか警告というか、オーウェルの卓見はすばらしい。

そして共産国でも無いのに「真理省」如きことばかりやっているKの国は

  仏像返せ!!




「日本の民家」(地味なようで実は・・)


「日本の民家」 今和次郎 岩波文庫

日本の民家 (岩波文庫)日本の民家 (岩波文庫)
(1989/03/16)
今 和次郎

商品詳細を見る


何という地味なタイトル、地味な装丁

しかしこの中身がどれほど面白いか!
何度読み返し、ラインを引き、頁の角を折ったことか。

大正7年、全国に渡る一般庶民の民家を調査した今和次郎のフィールドワーク的記録。
民家の外見を描いた挿絵や間取り図が豊富に入っているが、それを見るだけでも面白い。

けれど何を置いても著者の民家・そこに住む庶民の描写が秀逸。
例えば

ーーーーー
ある一軒で私は一人の男の大切なものを出して見せてもらったことがある。
それは三、四十年前に撮った1枚の肖像写真であるが、もはや淡黄褐色に変色してしまっていて、それを手にして眺めてみた私に、「見えましょう」と言われたのだけれど、私には何も見えなかった。
それは袋の中に幾重にも包まれて仕舞われていて、家の中の唯一の個性的な所有物ー箱ーの中に大事に大事に納められているのだった。
(中略)
大人も子供もそこでは大根のように素直で、またよく働き、そしてよき休息をしていた。
ーーーーー

また、漁村を訪ねた時の描写がいい。
ーーーーー
この家の主人公が時々潮の様子を眺めては、漁の仕事を気にしているらしいのである。
主人公の半身が時々ぬっとそこに現れては、海の方を険しくにらむ態は、まるでこの頃の指人形芝居かのようだ。
家と人との関係が実にがっちりしている。
ーーーーー

紀州熊野では
ーーーーー
絵の如き家々は谷の間に点々している。それらの眺めは実に建築の詩である。それは旅行者にのみ与えられる楽しみである。熊野の家々の印象は忘れられない。
ーーーーー

山の(林業)小屋について
ーーーーー
小屋の壁は刈り取った叢の枝で出来ていて、生葉の枯れた匂いが室内に満ち満ちている。
そして細かく切り刻まれた日光の片々が、薄暗い室内をぼんやり明るくしている。その中に入っていると、虫籠か蛍籠の中にでも入れられているかのような感触が与えられ、自ら不思議な触覚が体躯から動いて出るような幻気に襲われてしまう。
ーーーーー

フィールドワークのはずが、もうこれは完全に「詩」だ。
民家もそこに住む人をも暖かく愛しむ気持ちが溢れている。
旧家の大きなお屋敷にも、山の粗末な小屋にも、同じ愛しみを持って観察している。

大正時代なので「辺鄙な農村」「開墾されてない山林」とある場所も、地名からして今や普通にベッドタウンか、街そのものになっている所がほとんどだろうなと思っていたら
既にそれを考え、実際に調査した人がいた!
   ↓

今和次郎「日本の民家」再訪今和次郎「日本の民家」再訪
(2012/03/25)
瀝青会、中谷 礼仁 他

商品詳細を見る


まだ読んでないが、今和次郎が調査し描いた民家を現代の時点で訪ねて歩いた記録らしい。
これは買わないといけない、が、¥3,360て高過ぎじゃないですか・・中古で買おっと。


15.jpg
 ぼくらの「民家」はメゾネットタイプです



「関西汽船 船の半世紀」



「関西汽船 船の半世紀」 関西汽船海上共済会 (非売品)

日本の客船シリーズ くれない丸・むらさき丸・ロイヤルウイング日本の客船シリーズ くれない丸・むらさき丸・ロイヤルウイング
()
艦船模型スペシャル別冊

商品詳細を見る

画像が無いので、↑これはまた違う本)

今はもう無い「関西汽船」。
(フェリーさんふらわあになった)
92年までの半世紀に渡る関西汽船の船の写真が満載の本。
惜しむらくは船内見取り図が載ってないこと。

私は船マニアな訳でもなく、乗るのも波が高いと酔うのでそんなに好きでもない。
で、何で船かというと生活環境上乗らざるを得なかったというのか。
確かに乗った覚えがある船は
くれない丸、むらさき丸、あいぼり丸、こばると丸、まや丸、ゆふ丸、くるしま7
太陽マークが描かれてある『さんふらわあ』のこがね、にしき
高速船のジェット7

どの船も一応船内探検した事があるので、たいていの船室配置図は浮かんでくる。
上の写真にある、くれない丸が引退間近な頃だったか、最上階のカウンターバーも閉店し寂れ、ほとんど誰も上がってこなかった。たいていは最下層の2等船室でごろりと寝る、1階の案内所で関汽グッズが売っていたような覚えがある。
で、その くれない丸 が今どうしているかと言うと

横浜クルーズ船 ロイヤルウィング

今もこんな立派な姿で動いているらしい!
これは私もつい最近まで知らんかった~。
昭和34年就航らしいから半世紀以上の現役、凄いものだ。

そして ゆふ丸 (昭和45年進水)
12.jpg

解説には「別府航路初のフェリー。フェリーでありながら搭載は乗用車のみであり、本格的なフェリーの要素はなく旅客主体の船であった」とある。
そうなのか~。
最新式で立派だなと思っていたけど、それでもすぐに旧式になったわけか・・
世が移るのの早いことよ。

夏休み期間中などは部屋に入りきらない程の乗客があって、私も廊下にゴザを敷いた所にいた事もある。
2段ベッドが8台くらい並ぶ部屋に入る事もよくあった。
ロビーが広く売店も大きかった覚えが。
色々華やかなりし頃だ。

次は何かの本で名前を聞いたことがあった 女神丸 (昭和4年進水)
13.jpg

解説読んで分かった。
「戦時中、屋島沖で敵戦闘機による銃撃に遭い尊い人命を失った」
「高峰秀子主演の『二十四の瞳』にも登場した」

しかし酷いな兵士が乗っているとは言えこんな無防備な客船に銃撃してくるなんか。
二十四の瞳の方は、歌が得意な女の子が船上で歌う場面のあれかな。

他にも南方、海外への貨物船や修学旅行専用船など写真で堪能できる本だ。

陸上交通網が発達すると海上の旅客船が廃れるのは仕方ないこととは言え、「関西汽船」の名は消えてしまったのは惜しい。
あの船体の緑のラインも。

日本は何が発達しようが海に囲まれた海洋国家には変わりは無い、災害や有事の事も考慮して船舶を追いやってしまわないで欲しいものだ。



14.jpg
 ぼくらも船に乗ったことあるで




映画の元ネタ本 (3)

映画の元ネタシリーズ

SF物で

☆ 映画「エイリアン」 監督リドリー・スコット

元ネタと思われる作品は

宇宙船ビーグル号 (ハヤカワ文庫 SF 291)宇宙船ビーグル号 (ハヤカワ文庫 SF 291)
(1978/05)
A.E.ヴァン・ヴォクト

商品詳細を見る


この中のイクストルという宇宙怪物がエイリアンの原型と思われる。


☆ 映画「ブレード・ランナー」 監督リドリー・スコット (エイリアンと同じ監督だ)

これの元は

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)
(1977/03)
フィリップ・K.ディック

商品詳細を見る


ディックの作品は最初サンリオSF文庫でかなり出ていた。
どれもタイトルからして摩訶不思議、奇妙な世界へ引き込まれる。
60年代ヒッピー・フラワームーブメントや東洋思想ムーブメントの影響を受けていると思われる。

映画「ブレード・ランナー」も「自分は果たして本当に自分なのか」「自分の記憶は確かに起こったことなのか」
と問われると客観的確実性などどこにも無くなってしまうという恐怖。
あるいは仏教的に言うと色即是空か。違うか


おまけ
☆ 映画 「世界の中心で愛を叫ぶ」

いわゆるセカチュー、瞳を閉じて君をえがくよ~♪

元ネタ?

世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)
(1979/01)
ハーラン・エリスン

商品詳細を見る


この作品もどうもドラッグ文化、ヒッピー文化の影響を受けているように思う。
善とは果たして絶対的善なのか、善悪の定義さえ不確かになってしまう世界。
悪を完全排除したとして何処かの誰かが「悪を引き受け」ねばならない、それが真の善と言えるのかというグノーシス的な世界観。
河合隼雄氏の著作の中で、「兄弟の中で一人が優等生でイイコ過ぎると、たいてい別の兄弟がグレるものだ、存在を否定した闇の面を近くの誰かが引き受けねばならなくなるから」の意味の事があったのを思い出す。悪もエネルギー不変の法則なのか??
とにかくセカチューとは全く何の関係も連想も無いのだけは確かだ。
好き勝手にタイトルぱくるな。


映画の元ネタ本 (2)

映画の元ネタになった本、シリーズとしてぼちぼちいこうと思ったが
備忘録的に一挙にいってみる。

まずSF以外の物で

☆ 映画 「地獄の黙示録」  監督フランシス・フォード・コッポラ

の元ネタ本は

闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)
(1958/01/25)
コンラッド

商品詳細を見る


この物語は映画同様、出だしからどんより陰鬱。
西欧列強がもたらす闇、未開地奥深くでカルト化した人間たちの闇、名作ではあるんだろうけど読後感の疲れようは半端ない。
並みの根性ではこれを映画化することは難しかっただろう。
道理で映画の方は(私自身は)正視できない、怖い


☆ 映画 「戦場のメリークリスマス」 監督・大島渚

の元ネタ本は

影の獄にて影の獄にて
(2006/10)
L. ヴァン・デル・ポスト

商品詳細を見る


「戦メリ」の中でビートたけしに「メリークリスマス!ミスター・ローレンス」と呼びかけられるローレンスの経験はヴァン・デル・ポスト自身のものだ。
日本軍の捕虜として、敵である人間同士の複雑な心理を格調高い文章で描く。
捕虜でキツイ立場にあるとしても、ポストは「情報将校」であって、つまり諜報員・工作員であるんだから多少の覚悟くらいはしとけよ!と私の超個人的感想。


そして 元ネタ本シリーズは (3)へ続く


11.jpg
 まだ続くのか・・・



映画の元ネタ本 (1) (独断と偏見で)

SFやアクション物の映画で、元ネタはもしかしれあれ?と思わせるものがある。

有名どころでは

スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲 リミテッド・エディション [DVD]スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲 リミテッド・エディション [DVD]
(2006/09/13)
マーク・ハミル、ハリソン・フォード 他

商品詳細を見る


これの元ネタは
 「キャプテン・フューチャー」シリーズだったりしないのか?!

フューチャーメン暗殺計画―キャプテン・フューチャー (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)フューチャーメン暗殺計画―キャプテン・フューチャー (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)
(1980/04)
エドモンド・ハミルトン

商品詳細を見る


ハン・ソロ、チューバッカ、C-3PO の並びは キャプテン・フューチャー、グラッグ、オットーか。
R2-D2はケースに入った脳だけで生きているサイモン・ライト。
(かなり苦しいコジツケなので異論認めます

スペース・オペラという点では一致してるのは確か(当たり前だが)

そしてキャプテン・フューチャーを元に作っていると思われる国産ものがある。

「キャプテン・ウルトラ」'67テレビドラマ 東映製作

宇宙特撮シリース゛  キャフ゜テン・ウルトラ ミューシ゛ックファイル  オリシ゛ナルBGM集宇宙特撮シリース゛ キャフ゜テン・ウルトラ ミューシ゛ックファイル オリシ゛ナルBGM集
(2007/05/19)
VA(冨田勲・ホ゛ーカルショッフ゜ほか)

商品詳細を見る


これはまんまそうらしい。

一部「スターウォーズ」は日本の「キャプテン・ウルトラ」をぱくったのではないかと言われたりするが
大きな間違いで、全ての始まりは「キャプテン・フューチャー」なのであった!!

ハヤカワ文庫で発行されていた頃にフューチャーのシリーズは何冊も読んだ。
文字を追っているだけなのに、冒険映画を見ているかの如く宇宙を疾走し闘う姿が見えてきそうで楽しめた。
今となれば何てことはないが、こんなスペース・オペラというジャンルを生み出したハミルトンらSF作家の想像力は凄い。




10.jpg
んで、それが何か?




「陰謀と幻想の大アジア」


「陰謀と幻想の大アジア」 海野弘 平凡社

陰謀と幻想の大アジア陰謀と幻想の大アジア
(2005/09)
海野 弘

商品詳細を見る


実はまだ全部読んでない、さらっと読みしただけ。

キーワードは ツラニズム

イコールの言葉として「ツラン民族圏」「ウラル・アルタイ語族」がある。
ウラル・アルタイは昔学校の歴史でやった覚えがあるが、最近ではその言葉も既に無かった物のようにされているらしい。

ツラン民族圏とは
朝鮮・満洲からモンゴル、今は中国に侵略されている東トルキスタン(ウィグル)、
果てはトルコ、ハンガリー、エストニア、フィンランドまで。
そこに亜ツランのチベットや東南アジアを加える。

これは現在のいわゆる(安倍政権が目指していると思われる)「中国包囲網」と重なる部分が大きい。
当時も漢民族包囲網、共産主義(勃興を防ぐ)包囲網の面もあったらしい。

戦前は大東亜共栄圏や大アジア主義ばかりだったかのように思われているが、実は上記のような思想や勢力もあったというのは興味深い。
ツラン民族圏に加えてユダヤ系やイスラム諸国までコネクション網を作ろうとしていた、そんな壮大な計画があった事も敗戦によって、あるいは70年代以降の中国重視・自虐史観によってタブー視されるまでになっている。
隠されてきたものを客観的に具体名を出してかなり詳細に分析している。

石原莞爾や大川周明らの名も出てくるし、出口王任三郎から大谷探検隊、チベット潜入・・
これら一歩違えたらトンデモやオカルトになってしまいそうなものが、実際に存在した国家戦略として繋がってくる(はず)。

とは言え、熟読したわけでもないのでこれ以上エラそうな事は書けない
上に書いた事も、誤解した内容があったらゴメンなさい。
自分で図表でも作りながら読まないと、どこからどう繋がるかを理解するのはなかなか難儀しそうだ。

参考小ネタ
荒川静香が金メダル取った時の曲、プッチーニの「トゥーランドット」の大元の原作であるペルシャ語写本では
「トゥーラン国」なる国の名が出てくる。
ツラン=トゥーランであるし、果たしてツランとはシャングリラ的な幻想なのか現実なのか・・・

そして以下は個人的見解
ツラン同盟=中華包囲網なるものが再現されるとして、今度は朝鮮半島は加えるべきじゃないな。
あそこは文化も思想も既にどっぷり中華思想(小中華)に飲み込まれてしまっている。




9.jpg
  まあ小難しいこと言わんとリラックスしましょうや



うちのチャチャ と 養老孟司氏とこのまるちゃん

この記事はブロとも、もしくはパスワードを知っている方のみ閲覧できます
パスワード入力
ブロとも申請

「ついに太陽をとらえた 原子力は人を幸福にするか」

この記事はブロとも、もしくはパスワードを知っている方のみ閲覧できます
パスワード入力
ブロとも申請

Three Years In Tibet

「チベット旅行記」1~5 河口慧海 (講談社学術文庫)

チベット旅行記(1) (講談社学術文庫 263)チベット旅行記(1) (講談社学術文庫 263)
(1978/06/08)
河口 慧海

商品詳細を見る



明治時代、慧海のこの旅行記は「Three Years In Tibet」という題で英訳・出版され海外でも広く読まれた。
ブラッド・ピット主演の「セブン・イヤーズ・イン・チベット」という映画があるが、原作者ハインリッヒ・ハラーがチベットへ入ったのは慧海より約40年後である。
セブンイヤーズというタイトルは実は慧海旅行記へのオマージュ。

慧海は厳格に仏教戒律を守る僧であると同時に、なかなかお茶目な人だ。
ヒマラヤ山中の洞穴に住む修行僧に出会ったり、虎に襲われそうになったり、盗賊に襲われたり
インディ・ジョーンズばりの冒険譚が軽妙な文章で語られる。

明治時代に出版した当時には、ホラフキ呼ばわりされたのも頷ける。
ヒマラヤの山奥がどんなものか、想像も出来なかった時代だから信じられる訳もない。


チベット行きは2回に渡り、「第二回チベット旅行記」も読んだ。
全部通してもう20年来、何度繰り返し読んだか分からない。
これを外しては私の読書日記は始まらない。

それにつけても

チベットはチベット人の手に返すべきである




今日から

この記事はブロとも、もしくはパスワードを知っている方のみ閲覧できます
パスワード入力
ブロとも申請

| ホーム |


 ホーム 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。