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「心に太陽を持て」山本有三


「心に太陽を持て」

心に太陽を持て (新潮文庫)心に太陽を持て (新潮文庫)
(1981/06/29)
山本 有三

商品詳細を見る


内容紹介 amazonより
=====
人間はどう生きるべきかを、やさしく問いかけ、爽やかな感動を与える世界の逸話集。電磁誘導の法則を発見した大科学者ファラデーの少年時代を語る「製本屋の小僧さん」、自分自身がお金に困りながらも、貧しい人、不幸な人のために一生を捧げた働きものの洗濯女の話「キティの一生」。ほかに、自然とたたかって有史以来の大事業をなし遂げた人の物語や、動物の話など21編を収録。
=====

本の表題の短編「心に太陽を持て」は、私自身小学生の時に「心に太陽を くちびるに歌を」として道徳の時間に習った記憶が鮮明にある。
そんな昔の細かい話をなぜ急に思い出したかと言うと、以下の報道を聞いたからだ。

3月初めの暴風雪の時、北海道湧別町で吹雪の中を娘さんの命を懸命に守ったお父さんがいた。
9才のお嬢さんの話によると、倉庫の脇で娘さんを守ろうと抱え込んだお父さんの「さっちゃん」の替え歌で「なっちゃんはね・・」と繰り返し歌う声が聞こえたそうだ。
無念な事にそのお父さんは亡くなってしまった。
本当に胸痛む事故だった。
このお父さんは娘さんを何とか無事にと、どちらもが寝てしまわないようにと、自然に歌い始めたのだろうと思う。

「心に太陽を持て」はあとがきに拠ると、ドイツのツェーザル・フライシュレンという詩人の作だそうだ。
山本有三はこの原詩を少し変え、より前向きな想いを加えている。

=====
心に太陽を持て
嵐が吹かうが、雪が降らうが、
天には雲
地には争ひが絶えなからうが
心に太陽を持て
さうすりゃ何が来ようと平気じゃないか
どんな暗い日だって
それが明るくしてくれる


唇に歌を持て
ほがらかな調子で
日々の苦労に
よし心配が絶えなくても
唇に歌を持て
さうすりゃ何が来ようと平気じゃないか
どんな寂しい日だって
それが元気にしてくれる


他人のためにも言葉を持て
なやみ、苦しんでいる他人のためにも
さうして何でこんなに朗らかで
いられるのか
それをかう話してやるのだ
唇に歌を持て
勇気を失ふな
心に太陽を持て
さうすりゃ何だって
ふっ飛んでしまふ
=====

(昭和10年「日本小国民文庫」のために書かれた物なので旧字体で出してみた)

この詩と繋がる物語として入っている短編は、英国で船が難破し冷たい海に投げ出されている中、一人の女性が歌い始め、それを希望として皆で歌って救援を待つというもの。
はるか昔の道徳の時間のこの話と教科書の挿絵がすごく印象に残っている。
正直な話「そんな暗く寒い状態で歌なんか無理だよ、そんなの作り話の中だけだよ・・」と密かに思ったものだ。
それでも印象に残っているということは、やはりそれだけの力のある作品、詩であることに間違いないんだろう。

最近は道徳の時間を復活させる云々言われているが、道徳でも宗教の時間でもいいけど、それに類する授業が無い方がおかしいと思う。
習うその時には、どうせ架空の話でしょケッと思われても、それでもずっと頭の片隅に残るものが必要だと思う。



SDから 228
ぼくらの道徳は「より高い所へ上れ」です



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コメント

おはようございます

いまさらながら、血がたぎりますね。

私は道徳教育そのものより、武道、伝統を通して、日本人らしい精神の育成をしてほしいと思います。

>イーグルスさん

武道は、私自身が無縁で生きてきたのでよく分からないですが、ヒップホップダンスよりはいいんじゃないかとは思います。あのダンスは好きな子は放っておいても勝手に練習して楽しんでますよ、音楽の時間にロックバンドやれ!みたいで奇妙な感じです。

物語を読むところは国語も道徳もそう違わない感じがありますが、昔を思い出すと道徳の時間には「作者の意図は?」「主人公は何を思ってこうした?」など何も聞かないか、聞いてもどんな答えでも否定しなかったような。そういう時間が必要だと思うんです。

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