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「雨月物語 吉備津の釜」

暑いので定番中の定番の古典怪談「雨月物語」。

雨月物語 (ちくま学芸文庫)雨月物語 (ちくま学芸文庫)
(1997/10)
上田 秋成、高田 衛 他

商品詳細を見る


上田秋成は大坂・堂島の生まれ、究極にドロドロしてるのはコテコテ好みの大阪人だからでしょうか。
中国伝奇譚の影響を受けているらしいが、中国怪談は食人まで出てくるのでさすがのコテコテも中国人には適わないか

白峯
菊花の約
浅茅が宿
夢応の鯉魚
仏法僧
吉備津の釜
蛇性の婬
青頭巾
貧福論


この中で面白いのは男と女に纏わるドロドロ劇。
「浅茅が宿」はどこか切なくもありエロティックでもあり。
女の怨念を楽しむには「吉備津の釜」と「蛇性の婬」。
「蛇性の淫」は「安珍清姫伝説」を元にしている。

中でも男女ドロドロ一番の「吉備津の釜」を取り上げてみます。

吉備津の釜・現代語訳 (←全文ここで読めます)

遊女とねんごろになった夫・正太郎は、父親に浮気を責められる。
妻・磯良には悔いている風を装い遊女への手切れ金を渡して別れるから金を工面してくれと頼み、磯良は素直に言われるまま金を用意する。
正太郎はあろうことか、その金を持って遊女・袖と家を出てしまう。


この手の男は古今東西どこにも居そうだなあと思わせる、とことんダラシナイ男に仕立てているのが面白い。

磯良は苦しみ嘆く一方、袖も磯良の「生霊」で苦しめられ死んでしまう。
袖の墓参りをする正太郎はそこで出会った下女の女主人が美人だと聞いて、家を訪ねる。


袖が死んで間も無いのに墓場でナンパするとは!
どうせだらしない男を描くならとことんやってやろうでないの、と上田秋成の気概が感じられますね~(謎)

そして美人の女主人の屋敷に行ってみると女主人が顔を上げて
「これは珍しいところでお会いしましたね 辛かったときの報いを思い知らせてあげましょう」
磯良の怨霊だったのだ・・。


ひぇ~~女は怖い!女の私でも怖い!
自業自得です、美人の寡婦と聞いて下心出すから。

そしてクライマックスは陰陽師に助けを請うて護符を張り巡らせた堂に四十二日間篭るところ。
夜な夜な磯良の怨霊が周囲を「憎い憎い」と巡りまわる。
結局、騙された正太郎は忌み明けを待たず扉を開けてしまい・・・


ここまでやるかという結末だが、これくらいやらないと読む側としてはカタルシスは得られません。
いつの時代も怖いものは怖い、最上の怪談エンターテイメントを書いてくれたものです。




    73.jpg
    怖い・・・掃除機コワイから隠れとく・・




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